失われた日本の霊性
京都大学教授のカール・ベッカー先生は、「日本は不思議な国です。明治以前には『霊』の存在を当然のこととしてきたのに、今では過去の欧米に追従して、この種の現象を真面目に考えようとしない風潮が、特に科学者のあいだに強くあります。欧米諸国はこの方面で、ある意味でむしろ昔の日本に近づきつつあるのに、過去の欧米の水準から一歩も進もうとしないのは、まことに皮肉というほかありません」と警鐘を鳴らされています。世の中すべからく物質主義的価値観に基づき価値判断を下していく社会は、必ず行き詰りを招きます。霊性をもう一度取り戻すことが、日本を取り戻すことです。日本は霊性を重んじる国であるが故に、国名は「霊(ヒ)之本」とお呼びするのです。