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コラム

弥盛成地(いやしろち)

パワースポットへ行けば、必ず病気が治り、願いがかなう、あるいは金運がよくなる(?)というような即物的・即効的な効果がすべての人にあるかどうかはわかりませんが、八百万の神様が宿る自然豊かな場所は、深い緑や新鮮な空気に満たされてマイナスイオンも豊富です。そこが温泉なら、心身を清めてくれると同時に、肩こりや腰痛解消も期待できるかもしれません。しかもそこを訪ねて行ったり(軽い運動)、美味しいものを食べたりすることで、体も心もリフレッシュする、と「感じる」のは、ほんとうにその通りだと思います。

江戸時代の日本では、パワースポットは弥盛成地(いやしろち)と呼ばれ、神聖な場所、清浄な場所、神様が宿る場所・草木が勢いよく育つ場所、とされていました。そしてそういう場所の多くには、ご神木があり、神社や祠が建てられています。

 現在、日本でパワースポットと呼ばれているものの多くは、伊勢神宮や出雲大社を始め、全国津々浦々の神社の境内などに点在しているのですが、「この岩がパワースポット」「この木がパワースポット」などと指定したのは、後世の霊能者や占い師と呼ばれる人、あるいは旅行会社などだったりするではないかと思います(ちなみに注連縄が巻かれているご神木を撫でたり、抱きついたりする人もいるようですが、昔の人は、木のパワーを注入するどことろか、「触ると祟りがある」と恐れていました)。

パワースポットブームは、まったく悪いことではないと思います。どんなことがきっかけだとしても、たくさんの人が神社に参拝してくれるのは嬉しいことですし、自然に囲まれた神社の境内を歩き、神様に語りかけ、そして自分を見つめる静かな時間は、あなたにたっぷりとプラスの「気」をチャージしてくれると思います。

しかし、せっかく神社に来ているにもかかわらず、お参りもせずにパワースポットを探し歩き(時には立ち入ってはいけない場所にも入り)、パワースポットとされる石や木に触れ写真撮影し、キャーキャー騒いで、御朱印はスタンプラリーの感覚であとはさっさと帰って行く、という残念な人達がいるのも事実です。

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