おみくじ
神社を訪れたとき、あなたはおみくじを引きますか?
大吉、吉、凶など、はっきりとしたランクの付けられたおみくじは、今日の運勢を診断する「ちょっとした運試し」であり、一緒に行った人たちとの会話を弾ませる楽しい小道具、のように思っている方もいるかもしれません。
それがいけない、というわけではありませんが、おみくじは漢字で「御神籤」のほかに「御口示」などと表されることもあるように、神様がその口で示されるメッセージ。おみくじを引くことは、本来は神様のことばを聞くという神聖な行為なのです。
占いたいことがあるときには、問題をできるだけ具体的に絞り、「今の私に合ったみ言葉をいただけますように」という気もちで引いてください。そして自分の抱えている問題に関連のある項目を読み、神様の声を聞いてください。
おみくじは人の一生を占うものではないので、神社へお参りするたびに引いてもかまいません。何か目標があるときなどは、到達への小さなマイルストーンとして、定期的に引いてみるのもいいかもしれません。ただし、良い結果が出るまで引き直す、というのではあまり意味がありません。
おみくじ・宝くじ・くじ引き・あみだくじなど、本来くじ(籤)は神意を占う方法の一つで、神代の昔より神事として盛んに行われていました。吉と出るか、凶と出るか、その結果は確かに偶然がもたらしたもの。しかし、答えはわからないけれど「その答えを自分で選ぶ」というのは、人生と同じです。その偶然の中には、確かな必然が潜んでいるはずです。