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コラム

顕世と幽世は合わせ鏡  

顕世は、今、みなさんが生活してらっしゃる現実世界ですから、どんなところなのかはよくおわかりになるでしょう。今、目の前に見えている世界であり、肉体を持ち、生きている人間が住まう世界です。
一方で、幽世は目に見えない世界であり、霊的な根源である世界です。すべてのものの始まりであり、すべてのものの帰するところ。時空を超えた世界になります。五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)がなく、感じる世界です。亡くなった方の「みたま」が行く場所も幽世になります。そういわれると、少し怖い場所なのではないかと思うかもしれません。具体的にどんな場所であるかは、次章でお話し致しますが、決して怖い場所ではないので、ご安心ください。また、非常に遠いところに感じるかもしれませんが、とても身近な場所でもあります。最も近くにある幽世は、みなさまの心です。また、現実世界を「顕世」(うつしよ)というように、幽世を移写した世界であり、同じ風景が広がっているといわれています。

亡くなった方の「みたま」は、ずっと幽世にとどまるとは限りません。そのままとどまる「みたま」もあれば、再び顕世に命として誕生してくることもあります。「生き通し」といって、顕世の肉体が滅んだとしても、顕世と幽世を行ったり来たりしながら、「みたま」は生き続けるのです。
顕世で人が亡くなった時、悲しく、つらいと感じます。しかし、顕世で生命が誕生すると喜びがあるように、亡くなった方の「みたま」は、幽世に帰られたことを喜ばれ、歓迎されるのです。逆に顕世に命として誕生する時、幽世では惜しまれて顕世に旅立つことになるのです。

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